誰もがこんな男の子いたよねって思ってしまう感じのカンタは、さつきが転校した先の小学校の同級生です。
母ちゃんにいつも怒られているけれど心優しくて、ぶっきらぼうだけど照れ屋で恥ずかしがり屋。勉強ができるタイプじゃないけど、お家の事をしっかり手伝えるいいヤツです。
だけど、実はトトロが見えてなかったって知ってました?
トトロって、子供には全員見えるものとてっきり思っていたけど、そうではなかったんです。
見える人見えない人、どんな違いがあるのかせまってみました。
カンタにトトロが見えない理由は家庭環境?
カンタには、トトロも猫バスも真っ黒クロスケも見えていませんが、その理由の一つに家庭環境があるという説があります。
これは、そもそも「トトロが見える」条件が、年齢的に幼いけれど何かの理由で大人のサポート体制が手薄になっている子という考えのものです。
本当なら子どもというのは、大人から温かく見守られ手助けを受けながら成長していくものです。
でもそういった大人が周りにいない子は、トトロが見えることでトトロのサポートを受けれるのです。
それは、カンタとその真反対の環境にあるさつきやメイとを比べてみると色々分かります。
さつきやメイは、お母さんは入院していて家におらず、お父さんはみんなを養うためにどうしても仕事中心の生活です。
しかもこの土地へは越してきたばかりで、地域の大人といってもカンタの婆ちゃんくらいしか知りません。
だから、頼れる大人代わり親代わりとしてトトロの力が必要です。
それに比べてカンタは、面倒見のいい母ちゃんによく怒られつつも温かく見守られているし、同じように怖いけど優しい婆ちゃんもいます。
しかもずっとここに住んでいるので、地域の大人たちもよく知った顔ぶればかり。
カンタには、頼れる大人たちがたくさんいてくれるのです。
だから、トトロは見えないし、トトロの力は必要ないということなのです。
これが、この説の根拠です。
カンタが恋をして大人になったのが原因説も
もう一つ、カンタにトトロが見えない理由に、恋をして大人になったからという説があります。
これは、元々トトロは子どもなら誰でも見えているものというのが前提にあって、それがその子の心身の成長とともに見えなくなっていくという考えのものです。
カンタも恋心と呼べるものかは分かりませんが、さつきが引っ越してきてたしかに特別な気持ちをもったことは間違いないですよね。
初めてさつきと会った時も照れ隠しな行動をしているし、下校時に急な雨になった時も、ぶっきらぼうな言動だけど自分の事はお構いなしにさつきに傘を貸してあげるし。
さつきがその傘を返しに来てくれた時なんか、裏から覗いて、めちゃめちゃ嬉しそうでしたし。
このくらいの年の男の子が好きになった子に取りがちな行動が全部出ていましたから、カンタもひとつ大人になったということです。
まして、メイがいなくなった時のカンタはしっかりさつきを支えていますから、立派な大人の仲間入りですね。
これこそこの説の根拠であって、完全にトトロが見えなくなった証ということです。
さつきもトトロが見えるときと見えないときがあるのはなぜ?
とはいえ、さつきもトトロが見えたり見えなかったりしています。
上の2つの説にそれぞれ当てはめて考えてみました。
一つ目の説ならば、さつきが“お姉ちゃん”として頑張っている時はトトロは見えませんが、本来の子どものあるべき姿に戻るとトトロが見えるということです。
つまり、メイを守るために頑張っているさつきには、甘えたいというスキもなく大人のような行動なのでトトロは必要ではないですし見えません。
https://www.kyoto-ji.jp/news/2104/amp/
でも、さつきが何かしらの不安を抱えたり、誰かに頼りたいと感じた時は本来の子どもの姿になったといえ、トトロの助けが必要なので見えるという事です。
それから、二つ目の説だった場合。
さつきは特別な気持ちを誰かに抱きながらも、その気持ちが揺れているため見えたり見えなかったりするということです。
おそらく、その相手はカンタということなのでしょうが。
つまり初めての気持ち過ぎて、それ自体がどういう気持ちなのかよく分からないということが考えられますし。
または好きという気持ちと、「男の子キライ」と言っていましたから、少し複雑な気持ちとで揺れ動いているためとも考えられます。
このくらいの年の女の子を考えてみると、どちらの説もあるあるな気がします。
おばあちゃんは昔トトロが見えていたの?
さつきたちが引っ越してきた家で、真っ黒クロスケが出没してひと騒動になりました。
その時おばあちゃんは、それを「ススワタリ」と呼んでいましたが、子供の頃はよく見たものだと懐かしそうに話していました。
ということは、おばあちゃんも子どもの頃には真っ黒クロスケが見えていて、同じ世界のトトロも見えていたということになります。
ではこれも、上の2つの説に当てはめて考えて見ます。
一つ目の説では、おばあちゃんが子どもの頃となれば、当然戦争を経験していたと思われますから、大人に頼りたくても頼れない状況があったとしてもおかしくありません。
トトロが見えて、何かの事態が起きた時守ってくれたとも考えられます。
また二つ目の説では、さつきや他の女の子同様恋をしてそれがおじいさんのことかもしれませんが、トトロが見えなくなったとも考えられます。
どちらにしても、おばあちゃんもトトロが見えていたのは間違いない気がします。
まとめ
子供なら全員会えるし見えるのか、それとも、一部の子供のお助けとしてしか会えたり見えたりしないのか、カンタの説を基準にしながら考えてきました。
でも、どちらの説にも可能性はありますし、しかも、どちらの説も子供の心にとっては大切な意味があるように思います。
捉え方自体は、見る人それぞれの価値観によってみたいなところもありますが、何かその頃の本質的な気持ちをくすぐられる感じです。
とはいえ、やっぱりどの道子供時代にしかトトロは見えないようで。
トトロの歌は宮崎駿監督が作詞しているのですが、「子どものときにだけ あなたに訪れる 不思議な 出会い」って、はっきり歌っています。
それを聞くと、メイみたいにトトロのお腹で寝てみたかったなあと、つくづく思うひとりの大人であります。
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