赤毛のアンの主人公アンをイメージして描かれたといわれている、おさげヘアーの女の子が夕子です。
雫とは親友で、何かあれば雫に話しを聞いてもらったりするようですし、逆に雫の相談に乗ったりもするようです。
実際、自分が杉村くんとのすれ違いで涙してしまったときは雫が励ましていましたし、雫が天沢くんのことで悩んだときは相談に乗っていましたね。
お互いに励ましあえたりするいい仲間なんだなと感じます。
と同時に、雫の相談を聞く場面で出てくる夕子の家やお部屋がどうしても気になってしまいます。
大きな一軒家で、部屋も広くてかわいらしいおしゃれな造りです。
そんな素敵な家を持つにはそれなりのお金が必要ですもの、夕子のお家はお金持ちなのかななんてイメージしますよね。
そこでここでは、夕子の家庭状況やご両親のこと、かわいい夕子の部屋のことなどを中心にして深掘りしてみました。
夕子の家は一軒家で広いけどお金持ちなの?
雫が天沢くんのことを相談しに夕子の家を訪ねたとき、まず注目してしまうのがお家が一軒家で豪華だということです。
そこから想定できるのは、夕子のお父さんは良い立場や地位で働いていて、ある程度の収入があって裕福だということですね。
こう言っては何ですけど、図書館司書として勤める父を持つ雫のお家やお部屋とはだいぶ違った印象です。
そのことからも、公務員の安定した給料より高額の収入があるお仕事や地位にあると理解できます。
とはいえ、お手伝いさんがいたりするような桁違いのお金持ちという感じではないようですね。
家族で生活するには充分過ぎる収入があり、他の人よりはワンランク上の環境が保てるほどの職に就いているということでしょう。
それは、洋館のような造りの家、ドアやルームライト、ペットにリボンを付けるおしゃれ具合などから伝わってきます。
夕子の部屋だって広さはもとより、高級感のある棚やベット、大きなぬいぐるみや観葉植物など、庶民とは違ったセンスがあります。
何より、お母さんが持ってきてくれたおやつは、素敵なティーカップに入った紅茶とクッキーのセットでした。
自分が、友達とポテチの袋を破って食べていたことを思い浮かべると、格の違うお上品さを感じます。
夕子の部屋がかわいいと話題に!
そんな洋風で広い、夕子の部屋を見て可愛いと思った女子は多かったようです。
というのも、棚ひとつ、ベットひとつとっても、女の子らしいデザインにあふれていますし。
しかも、意外と高価な大きなぬいぐるみがあったり、当時としたら習慣のないお部屋の観葉植物があったりします。
キュートな上にトレンディな雰囲気のお部屋に憧れてしまう点は多かったのだと思います。
そんな中でも、真似したかったけどできなかったような、たわいのないことへの憧れが大きいようです。
「ふかふかなベットいいなあ」とか「大きいぬいぐるみ欲しかったなあ」とか。
「大きなクッション欲しかった」「クッションをギュッと抱きしめて話す感じをやってみたかった」とか。
世間のコメントはそういったものです。
「耳をすませば」をオンタイムで観た頃は昭和の終わり平成の初期ですね。
その頃の住まいといえば、どちらかといえば雫のお家のような雰囲気が主流でした。
クッションにこだわりを持つのも、家にあったのが座布団だったからだと思われますし。
小さなぬいぐるみは買ってもらえたけど、大きなクマさんはクリスマスにおねだりしても無理だったり。
ベットも兄弟がいれば二段ベット、もっといえば、ベットなんてもの自体が高嶺の花だったりしたものです。
それが、当時の一般家庭の状況でしたから、こんなにキラキラがいっぱい詰まった夕子の部屋は憧れの対象となったわけです。
夕子は両親と仲が悪いの?
一般家庭よりはワンランク上の生活ができている夕子は、何も不自由や問題はなさそうに感じます。
でも実際のところは、父親との仲があまり良くないようにも見受けられました。
それは、雫が相談事をしに夕子の家を訪ねたときのことです。
リビングから「おかえり」と夕子に声をかけた父親に対して、何も返答をせず無視して自分の部屋へと階段を上がっていってしまうのです。
不思議がる雫に夕子は、「ケンカ中だから口きいてやんないんだ」と説明していました。
この空気感だけを切り取れば、金銭面は裕福だけど家庭的には問題ありと捉えることもできます。
なぜなら、雫が家で父親と普通に会話したり、母親や姉とも色々言い合いながらもコミュニケーションしているところからすると対象的だからです。
でも、夕子は本当に父親と仲が悪いのでしょうか。
出迎え見送ってくれた夕子の母親は、穏やかで優しい笑顔で雫に話しかけ、夕子の態度に何か困っているような素振りなどありませんでしたよね。
よっぽどに女優か、昔から仲違いしているから無関心なのかとも言えなくはないのですが。
これらの状況をトータルして考えると、割と最近、たわいもない事で夕子と父親はケンカしてしまい、今は単に口をきいていないだけと解釈できます。
会話できる雫の家庭であっても、家族に相談せず雫が小説を書くことに没頭したため、学業を疎かにしていると問題となった一件がありました。
中学生というこの時期は、子どもでありながら大人のような気持ちを持ってしまいがちな年頃です。
自我もしっかりしてきて、大人との衝突や勝手な自己判断などが増えるものです。
それがまさに、反抗期という誰しもが通る難所ともいえるのですが。
だからこそ夕子と父親のような状況も、ずっと仲が悪いわけではなく、ちょいちょい起こり得る事態だと思うのです。
ただし、ここで拗らせてしまうと、本当に一生もので仲違いしてしまう可能性もあります。
話しかけるタイミングを逸すると、家族だからこそ後々まで引っ張ってしまうものだからです。
でも、夕子の父親もめげずに声をかけているようですし、母親も穏やかそうですし。
しかも夕子本人も優しい子のようですから、心配ご無用といったところでしょうか。
まとめ
庶民派の代表といえる雫の家庭と、洋風で豪華な雰囲気のお家に住むワンランク上の生活環境にある夕子の家庭は対象的です。
昭和のアイテムが満載で、雑多な感じのする雫のお家と比べると、女子が憧れるようなかわいい造りや小物が夕子のお家にはたくさんあるからですね。
特に夕子の部屋は、その集大成みたいなものが詰まっているのでかわいいと人気があります。
でもそれは、高価だから欲しい、高級そうだから羨ましいとかいうことではなく、些細な当時の憧れそのものなんです。
こんな風にしてみたかったとか、こんな物が欲しかったといったことですね。
そんな女子憧れの部屋は、父親がそれなりの稼ぎがあったから実現していた環境だったというのは間違いありませんね。
時代は、ちょうどバブル期が背景ですから、サラリーマンでそれなりの地位に付いてなかなかの収入を得ていたのかもしれません。
その父親にさえも噛み付けるのは、思春期で反抗期も始まっているであろう娘の夕子だけです。
そんな風にして父親に甘えられるのも、娘の特権というところでしょうからね。
個人的には、「お父さんがんばれー!」と、ほっこりした気持ちでエールを送りたくなります。
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