「となりのトトロ」でネコバスは、重要な役割を持っていますよね。
メイが迷子になったとき、不安がるサツキを乗せてメイのところまでちゃんと連れて行ってくれます。
しかも、メイと再会した後、騒動の原因の種となったお母さんの容態を確認するため七国山病院にも立ち寄ってくれ、最後は家の近所まで送り届けてくれるのです。
トトロから使命を受けたとはいえ、二人にとってまさに恩人ならぬ恩猫ですね。
そんな恩猫ちゃんには、どうやら都市伝説的な噂話があるようなので、どういったものか追求してみました。
ネコバスの行き先「墓道」ってどこ?
「墓道」とは、読んで字の如く「お墓へ続く道」のことを言います。
この文字は、メイを探すためにネコバスが額の行き先表示を「メイ」へ変更している途中に出てきます。
これらは停留所を表していて、「塚森→長沢→三つ塚→墓道→大社→牛沼」という形で表示されます。
宮崎駿監督いわく、本物の土地名っぽくしたということのようで、中には実在してしまった地名もあるようです。
ですが、一つ一つを考えるとこの世ではないイメージを抱いてしまうのもたしかです。
この「墓道」をはじめ、「大社」も「神社」を、「三つ塚」も「一休さんでいうところの「冥土の一里塚」を連想させます。
また「塚森」に関して言えば実在する場所で、入り口の立て板に「塚を壊した者は霊魔を受けて死に絶える」と書かれている心霊スポットだというのです。
これらを踏まえると、どうしてもあの世とか黄泉の国といった方面にトトロの世界が結びついてしまいます。
ネコバスがあの世とつながっているという都市伝説も
これらネコバスのが表示した停留所ひとつからも、あの世とのつながりを感じてしまうのは仕方ないことです。
というのも、そういうイメージが膨らむような事柄が要所要所にあるからです。
例えばトトロのモチーフはトロールという北欧の子供をさらう精霊とか妖怪という説があるのですが。
こちらにトロール説については詳しくまとめてあります!
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そのためトトロに会ったものは死ぬという解釈が生まれて、トトロはあの世の番人だとなったこともひとつです。
しかもそういった目で見ていくと、裏付けるようにメイやサツキに影が無かったり、メイが迷子で泣いていた場所がよく墓地の入り口に祀られている六地蔵さまの前だったり。
メイもサツキも死んでしまっているからだとすれば府に落ちることが、ところどころ出てくるのです。
なのでそれを結びつけて考え合わせると、ネコバスはこの世からあの世につながっていると考えるのも自然なのことかもしれません。
ネコバスの最終的な行き先は「す」
とはいえ、ネコバスはそんなおどろおどろしいものではないと思っています。
なぜなら、ひと通りの騒動を見届けて安心したネコバスの最終目的地が「す」と出るからです。
「す」って。
思わず吹き出してしまいそうですが。
ネコバスからしたら、「やれやれ。すべての任務も完了したし!疲れたからお家に帰るにゃっ‼︎」ということですよね。
しかも、ひらがなでアピールして。
都市伝説でイメージするようなネコバスとはほど遠い、お茶目で可愛らしい印象です。
そんなネコバスの巣はトトロの住処とは違うようで、もし同じなら「塚森」と行き先表示されるところですが「す」ですからね。
まっくろくろすけは空き家で、トトロたちが塚森で、ネコバスは一体どんなところに住んでいるのか、想像がかき立てられます。
まとめ
森林浴をしながらみんなでリフレッシュする森の中は怖くないですが、1人で森に取り残されたら怖いと感じますよね。
もしくは、田舎道の片隅で祠を見かけたら少し不気味と捉えるかもしれません。
これというのは、自然や神に対する尊敬の表れだと言います。
宮崎駿監督も、自然を大切にしている方だと言います。
https://item.rakuten.co.jp/sankeishop/mk07-23/
トトロやネコバスのかわいさや、サツキやメイを取り囲む美しい自然のなかに、得体のしれなさや怖さを加えることで自然や神に対する尊敬を表現したのかもしれません。
それが、受け取り手が「怖い」部分の方を強く感じ取ってしまって、都市伝説のような解釈となってしまったのかもしれませんね。
https://kainaka33.exblog.jp/iv/detail/?s=23150731&i=201608%2F23%2F34%2Fa0294534_15553668.jpg
とはいえ、そういったメッセージ性は別として、私なんかはビビリ者なので、「墓道」の都市伝説あたりはすっかり震え上がってしまいました。
最後、ネコバスの行き先表示が「す」というので、ようやくほっこりして気持ちが落ち着いたところです。
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