森の妖精トトロが登場する場面は、どれも印象的です。
バス停でもらった傘をさしてサツキの横に一緒にちょんと立ってる姿とか、撒いた種の芽を伸ばすおまじないダンスとか。
しかもトトロって目がクリっとしているからか、大きい体で大きなお口の割に愛嬌を感じたりしますし。
特徴的といえば、手の長い爪と大きなピンと立った耳、しっぽも太めな三角形で、立ってる時のバランスがまた可愛らしいですよね!
よく考えたら、そんなキュートな妖精トトロのモデルになったモノって何か気になりますよね。
インスピレーションを得たとかきっとあるはずと調べてみると、意外と有力な説がいろいろ出てきたので深掘りしてみました。
トトロのモデルはチンチラ説
一つ目として、トトロのモデルはチンチラ説です。
ネズミの仲間で、日本では1990年代に入ってからペットとしても浸透していった動物です。
そんなチンチラがトトロのモデルと言われる所以は、完全に見た目です。
つぶらな瞳をした愛嬌のある顔立ちやずんぐりむっくりな体型、モフモフな感じや手足の短さ、手の爪や長いひげ、毛の色なんかもそっくりです。
https://www.pinterest.jp/pin/112027109497241344/
しかもトトロといえば、小トトロは白色、中トトロはブルー、そして大トトロがグレーと3パターンいるわけですが。
その辺もちゃんと白や、グレーの毛並みは存在していますし、ブルーは少し変化球ですが、グレーの毛並みが光の加減などで青く見えるものがいます。
そうなれば、トトロのモデルはチンチラで決まりだとなるのですが、そうとはならない問題点が2つあります。
一つは耳の形がちょっと違うことです。
トトロは尖っていますが、そこはやはりネズミっぽくて、チンチラの耳は丸みがあるという違いがあります。
それだけならまだしも、もう一つの問題が重要で、トトロの原案が推考されたのが1970年代だったということです。
1990年代から日本に広まったチンチラは、この年代では私たちはもちろんのこと、宮崎駿監督もまだチンチラという生物を知らないはずということです。
そうするとどんなに似ていても、後から似てしまっただけでモデルにしたとは言えなくなってしまうのです。
トトロのモデルはミミズク説
二つ目のトトロモデルの候補として上がっているのは、ミミズクです。
ミミズクはフクロウの仲間で、フクロウとの違いは頭に耳のような羽角と呼ばれるものが付いているかどうかだけと言われています。
そして、まさにトトロとの共通点のひとつが、そのシュっとしてとんがっている羽角の形です。
https://www.pinterest.jp/pin/479985272787474198/
これがチンチラの耳とは異なる点で、トトロに似ている部分のひとつです。
また、ミミズクなら宮崎駿監督ももちろん知っていらっしゃることでしょうから、先ほどのチンチラでの問題点はクリアするというわけです。
その他のところでも、お腹の模様や体型も似ていますし、トトロが夜木の上でオカリナを吹く音も、フクロウの鳴き声にそっくりです。
https://reiwapressj.com/tori001/
それと思い出してほしいのが、トトロたちの名前です。
大トトロが「ミミンズク」中トトロが「ズク」小トトロが「ミン」でしたよね。
シルエットだけ見ればまさにそれはトトロで、これもまた、トトロのモデルで決まりとなりそうですが、やはり全体的な見た目が違いますよね。
トトロは駒に乗って空を飛びますが、鳥ではないので羽はありませんし、くちばしもありません。
森の重鎮なことからもミミズクからは大いにヒントは得ていると思いますが、モデルというところまでは至っていないように感じます。
トトロのモデルは死神という都市伝説も⁉︎
これはジブリは否定しているものですが、「本当は悲しくて怖いとなりのトトロ」という都市伝説的な裏トトロの解釈があります。
そこでのトトロは、死期の近い人や死んだ人にしか見えないとされていて、あの世の門番的な役割とみなされているのです。
https://minkara.carview.co.jp/userid/2942347/blog/41336602/
というのも、トトロに会ってしまったメイは行方不明になった時点で本当は死んでいて、サツキもメイのところへいくためにトトロに会わせてと願ったことで、あっちへ逝ったと捉えるからです。
それには更なる裏付けがあって、メイとサツキの影が描かれていないことや、猫バスがあの世へ行く乗り物ということ。
迷子になったメイが泣いていたのがお地蔵さんの前ということや、会いたがっていたお母さんに会わずに立ち去ったことなどが上がっています。
とはいえこちらは解釈の違いということで、トトロの見た目も雰囲気もイメージする死神とは似ていないので、モデルになった可能性は低いように感じます。
トトロのモデルはトロール説も浮上!
実はもうひとつ、トトロのモデルというのが北欧の妖精「トロル」の存在もあります。
この裏付けは、エンディングでお母さんが広げているトトロの絵のついた絵本が、ノルウェーのトロルが登場する「三匹の山羊のがらがらどん」という絵本に似ていること。
それと、メイの言い間違いが似ていることです。
でも、いかんせん見た目がトロルはおっかないので、トトロのモデルというより、要素の一つになったといったところでしょうか。
こちらの説については、この記事に詳しくまとめてあります!
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まとめ
ここまで人気芸人さんのネタみたいに、「ほな、それとは違うか〜」的に、様々な説をいくつかあげてきましたが。
個人的には、死神説は置いておいて、それ以外の説の掛け合わせかなと前向きに捉えてみました。
つまりミミズクをベースに、見た目をもう少し可愛らしくさせたかった宮崎駿監督は、海外先で知ったことにしますが、チンチラの形をイメージしたのではないかということです。
見た目のモデルは、ミミズクをベースにチンチラの可愛さで、要素としてトロルという名前や子どもの童話ということを加えたかったのでは、という見解で落ち着いてみようと思います。
落とし所としてはうまくいったと思うのですが、いかがでしょうか。
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