日本代表スクラムの最前列を担う、韓国出身の具智元(グ・ジウォン)選手。
183cm、122kgという恵まれた体格を持ち、パワフルなプレイと強力なスクラムが最大の武器。
それとは対照的な、穏やかな人柄とキュートな笑顔が魅力の選手。人気急上昇中です。
彼の躍進には、元ラグビー選手である父親の存在が、大きな影響を与えています。
名前は具東春(グ・ドンチュン)。PR(プロップ)を務め、息子の智元選手と同じポジションでした。
韓国のみならず、アジア中に名を轟かせた伝説的なラグビープレイヤーです。
そんな智元選手の父、具東春さんについて調査。
「どんな選手だった?」「親子関係は?」
などなど、気になる情報をまとめています。
興味を持たれた方、ぜひご覧くださいませ。
具智元の父親、具東春はどんなラグビー選手?
出典 : Facebook
1980年代に韓国代表として活躍。
ポジションはプロップを務め、アジア最強と呼ばれるほどのスターでした。
ソウル市の延世大学校を卒業後、韓国電力でプレイ。
その後、日本の本田技研鈴鹿に加入します。
トップリーグチームであるホンダヒートの前身に当たり、現在息子智元選手も所属。
日本との関係は、お父さんの現役時代から始まっていたようですね。
具智元と父親具東春との関係は?
お父様の自撮りと思われる、上記の写真。
家族の仲良しぶりが見て取れますね。
とは言え元韓国代表の最強プロップ。ラグビーに関しては、我が子に対しても厳しく指導されたようです。
智元選手が小学6年の頃、ニュージーランドにラグビー留学へ。
ニュージーランドといえばラグビーの本場。代表チーム「オールブラックス」が有名ですね。
幼い頃からラグビーの本場で経験を積ませ、徹底した英才教育を施します。
中3からは日本へ。
高校、大学、社会人と、異国の地でラグビーに明け暮れる智元選手。
その結果、日本代表に選出。ワールドカップという大舞台でも、力強いプレイを見せています。
ここまでを振り返ると、父東春さんの「ラグビーに対する厳しさ」が際立っています。
我が子を幼少期から、遠く離れた地で武者修行させるわけですからね。
金銭的な面もありますが、なかなかこんな教育はできないでしょう。
ですがこの決断の裏には、見過ごすことのできない韓国のラグビー事情が存在しました。
韓国において、ラグビーはいまだマイナースポーツ。
中学から社会人、全てのチームを合わせてもわずか50チームほど。
かたや日本は2,929チーム(2018年)。その差は歴然ですね。
「ラグビーを志す息子を、より恵まれた環境でプレイさせてあげたい。」
アジア最強と歌われた父親だからこその、愛情あふれる教育方針。
子供の意思を尊重し、将来のために送り出したのでしょう。
その証拠に、息子の応援のために何度も来日。
東春さんご本人のFacebook は、まるで智元選手の成長日記。
寂しさもあるけど、それ以上に息子の活躍が嬉しいようですね。
具智元は努力家のラグビー選手
出典 : Facebook
具智元選手のポジションは、スクラムの最前列を担うプロップ。
味方からの「押す力」、相手から「押される力」。その両方を一身に受け止ながら、姿勢をキープしなければなりません。
身体的な強さはもちろんのこと、高度な技術を要するポジションです。
その両方を兼ねそろえ、日本代表のメインプロップとして大活躍の具選手。
ここに至るまでは、人一倍の努力と忍耐がありました。
拓殖大学在学中の2016年、サンウルブズに加入。
サンウルブズは、国際リーグ「スーパーラグビー」に参加する日本のチーム。
日本ラグビー全体の強化という目的もあり、若手選手の指導にも力を入れています。
具智元選手は、ここで大きな壁にぶち当たることに。
それはスクラムを組む瞬間に「足を下げる」癖。
父東春さんの指導や厳しい練習により、スクラム強化に励んできた智元選手。
そんな中で、姿勢を整えるように自然と足を下げるようになりました。
大学クラスでは、スクラムにおいて右に出る者がいない状況。
しかし世界の代表選手が相手となると、話は変わってきます。
世界各国の重量級フォワードに対抗すべく、8人の力を最大限に集約し、ぶつけるのが日本のスタイル。
例え僅かであっても、個人の無駄な動作がスクラム全体の弱体に繋がってしまいます。
足を下げる癖を指摘された具選手。
とは言え、このスタイルを長年続けているわけですから、体に染みついてしまっています。
一朝一夕で修正できるものではありません。「これが俺のスクラム」という、プライドもあったことでしょう。
ですが、具選手は素直に指摘を受け入れ、改善に努めます。
全体練習後は居残り練習を志願。1対1のスクラムを反復しました。
その結果、無事克服。今では日本代表プロップとして、スクラムの中心的役割を果たしています。
その生真面目さと努力家ぶりは、チームや指導陣からも評価。
元来の優しい性格も相まって、日本中から愛される韓国人選手となっています。
まとめ
具智元選手の父親、具東春さんの情報やラグビーを通じた親子の繋がり、具智元選手の魅力。
ここまで、上記のことを中心にお話してきました。
いかがでしたか?
元韓国代表のスター選手だった東春さん。厳しくも愛情あふれるラグビー教育を施してきました。
その甲斐もあり、息子智元選手は逞しくも優しいラガーマンに成長。
日本で華々しく活躍されています。
日本代表として試合に出場した時点で、以後韓国代表にはなれません。それがワールドラグビーの規則。
母国の代表となる機会を捨て、日本のために体を張る智元選手。それを精一杯応援する父東春さん。
日本人として、心から尊敬できる韓国人親子です。今後も応援していきたいと思います。
本記事を最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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