金沢というと、モダンな和をイメージします。
お土産のお菓子も、和菓子をベースとした上品な一品や、工芸品でも、伝統の技術を用いた素敵な小物や雑貨、器などがたくさんあります。
そして、各観光地それぞれに、おすすめのお土産があって、長町武家屋敷跡界隈にも、ここだからこその、おすすめのお菓子や品物がたくさんあります。いくつかピックアップしてみました。
武家屋敷お土産①「黒糖ふくさ餅」
なんとなく、どら焼きを思い浮かべてもらうと想像しやすいかもしれません。スポンジケーキのようなふかふかな焼き皮が、自家製の餡子を包み込んだ和菓子が「黒糖ふくさ餅」です。
名前にもある、黒糖や餅というのは、焼き皮が黒糖風味の仕立ててある事と、餡子の中心には、モチモチした求肥餅が入っている事から付けられています。
ですから、口に入れると、黒糖の風味をまとった、ほのかに甘いフカフカの焼き皮が。そして、それと混ざるように、滑らかであっさりした餡子と、最後にモッチリした求肥餅が入ってきて、ふかふか、しっとり、モチモチの絶妙なバランスを醸し出すんです。
個人的には、コーヒーに合うと思っているのですが、お好みのペアリングで楽しんでもらうのが一番ですね。
そんな「黒糖ふくさ餅」は、「和菓子村上」で購入できます。
武家屋敷お土産②「わり氷」
もう一つ、「和菓子村上」から人気のお土産をご紹介します。それは、「わり氷」というものです。
干し菓子の一種で、外はカリッと中はしっとりという、不思議な食感がなんともやみつきになります。
味も、控えめな上品な甘さで、全くくどくなく、お茶受けとしてもちょうど良い甘さです。
そんな「わり氷」は、寒天を乾燥させて作るシンプルなお菓子ですが、伝統製法を用いて6日間も乾燥させる上、職人さんが丁寧に一つ一つ手作りするという、手間と技術が詰まったものなのです。
また見た目も、こんぺいとうのような淡いピンクや緑や黄色といったポップな色合いをしていて、ガラスのかけらのような形でキラキラして見え、とてもキレイな和菓子です。
女性へのお土産や、夏場の手土産なんかには、まさに持ってこいではないでしょうか。ただし、その涼しげな見た目と、もともとの人気が相まって、夏場は売り切れてしまうこともあるみたいです。
武家屋敷お土産③「たろうのようかん」
デザイン性もあり、和洋が一番良い形で合わさった羊羹をご紹介します。
モダンという言葉はこのためにあるような、見た目も味わいもオシャレな羊羹、「茶菓工房たろう」の「たろうのようかん」です。
味は5種類あって、カカオチョコとホワイトチョコ、ピーナッツバターにこいちゃ、あずきで、羊羹の枠を飛び出した新しい発想の味となっています。
ちょっと羊羹が苦手という方でも、試してみたくなりますよね。
中でも、カカオチョコとホワイトチョコは、羊羹っぽさを全く感じず、羊羹というよりは生チョコを食べているような感覚になります。
なので、お茶とのマリアージュもいいですが、それよりコーヒーや紅茶との相性がバツグンです。しかも、ホワイトチョコは、これまでの羊羹にはない白色。モダンさが際立つ一品となっています。
珍しいといえば、ピーナッツバターもそのくくりで、まんまのピーナッツバターをなめているような味わいです。しかも中に、ピーナッツの粒が入っているので、食感も珍しく楽しめます。
純粋な和の感じを楽しめるのは、こいちゃとあずきです。こいちゃは、贅沢な抹茶の香りを存分に活かした一品で、あずきは、瑞々しさがある重すぎない一品です。
また、どちらも甘さは控えめで、素材を活かした素朴な味わいを楽しめます。これらの、他に見ない個性豊かな味わいは、一度食べたらやめられず、リピーターになる方が多いようです。
武家屋敷お土産④「 もりの音」
斬新な和菓子を打ち出す「茶菓工房たろう」からも、もう一品「もりの音」をご紹介します。丹波糸寒天を、丁寧に乾燥させた干し菓子で、コロコロしたキューブ型の一粒菓子が「もりの音」です。
あれっと思った方もいるかもしれませんが、「和菓子村上」の「わり氷」と同じ種類の和菓子となります。
半透明でクリアな感じは同じで、やはりとても目を引いてキレイですし、食感も外はカリッとして、中は柔らかく少し弾力があるものになっています。
ただワインなどと同じように、造り手が違うと、元は一緒でも、また違うものに仕上がるのが面白いところ。
例えば、外側の食感も、こちらの方が少し固めに仕上がっていたり、色味も、食材から自然に付いた色なので、渋みのあるモダンなカラーになっていたりという事などです。
更に、そのモダンなカラーを生み出している食材、抹茶、ブルーベリー、黒糖やプレーンの、4種類そのものの味もしっかり味わえるので、また味覚の方でも楽しむことができます。
先の「和菓子村上」が伝統を受け伝えるものならば、こちらの「茶菓工房たろう」は、和菓子の革命家といったところでしょうか。
武家屋敷お土産⑤「九谷焼」
長町武家屋敷界隈で外せないのが、石川を代表する磁器「九谷焼」です。
もうすぐ200年という、とんでもなく深い歴史を持つ九谷焼。
青や黄、赤に紫、紺青の鮮やかな色合いが特徴で、華麗でゴージャスな絵付けは、伝統技法そのものです。
時代によって、デザインの画風や色使いが変化する度に、「古九谷」「再興九谷」「産業九谷」「現代」と名前を変えており、それぞれが特徴を持った磁器となっています。
そんな由緒ある九谷焼ですから、もちろん高級な器やお皿なども沢山ありますが、もっと身近に触れてもらうために、小皿や盃、オシャレなグラス、マグカップなどの用意もあります。金沢に来た記念として、一つ手にしてみるのも名案です。
また、「鏑木商舗」では、実際に九谷焼に触れてもらえるように、カフェが併設されています。そこで出されるものには、九谷焼の器が使われており、料理や飲み物の味わいを更に深めてくれます。
散策で疲れた時は、ふらっと立ち寄って、歴史的な磁器を目の当たりにしてみると良いかもしれません。
紹介した土産を買えるお店は?
上でご紹介した品物を購入できるお店の情報がこちらになります!
和菓子 村上 本店
- 住所:石川県金沢市長町2-3-32
- 電話番号:076-264-4223
- 定休日:無休
茶菓工房たろう 鬼川店
- 住所:石川県金沢市長町1-3-32
- 電話番号: 076-223-2838
- 定休日:元日休
九谷焼窯元 鏑木商舗
- 住所:石川県金沢市長町1-3-16
- 電話番号:076-221-6666
- 定休日:不定休
まとめ
どのお土産も、金沢らしい、そして長町武家屋敷を深く印象付けるものばかりです。
和を中心に置きながらも、どこか現代の風を感じる一品一品です。
まるで、江戸時代のままの家屋に吹き込む現代の風を、そのまま形にしたとでも言えます。
また、ひがし茶屋街が、金箔などでキラキラした派手さを感じるお土産が多いのに対し、こちらは、趣きのあるシックで落ち着いたモダンさを追求していると言えます。
そんな違いも楽しみながら、お土産を選ぶのも金沢らしさです。
実際のところ私も、前回はこっちだったから今回はあっちを買おうなど悩みつつ、これもまた金沢旅行の楽しみの一つとしています。
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